”アンビルドの女王”と呼ばれた天才、ザハ・ハディッド氏
3月31日に心臓発作で亡くなった、建築家のザハ・ハディッド氏。日本でも、白紙になってしまった2020年東京オリンピックのメイン会場となる新国立競技場の設計を手がけたことで有名になりました。
イラク・バグダッド出身の彼女は、女性初かつ最年少で建築界のノーベル賞と呼ばれるプリツカー賞を受賞したことでも知られる、誰もが認める天才建築家です。
流線型の近未来を感じさせる建築デザインを得意とする彼女ですが、難解な建築様式なだけに計画が白紙になってしまうこともしばしば。それが”アンビルドの女王”と呼ばれる所以です。
しかし、世界にはそんな”アンビルド”を覆した、数々のザハ氏デザインの建築物が存在します。息を飲む、美しすぎる作品の数々を紹介します。
ヘイダル・アリエフ・センター(アゼルバイジャン)

アゼルバイジャンの首都バクーにある「ヘイダル・アリエフ・センター」は、アゼルバイジャンの歴史と同国の全大統領ヘイダル・アリエフ氏の個人史を紹介する博物館のほか、コンサートホールや美術館、図書館などが入った超大型建築です。
ギャラクシーSOHO(中国)

中国の首都、北京に造られたギャラクシーSOHOはオフィスや商業施設のほかエンターテイメント・コンプレックスが入る巨大施設です。
蜘蛛の巣のように複雑に入り組んだデザインは、まるで映画に出てくる宇宙都市のようですね。
東大門デザインプラザ(韓国)

韓国・ソウルの新たなランドマークとなった「東大門デザインプラザ」はアートホール、デザインビジネスの拠点となるデザインラボ、文化体験やショッピングが楽しめるデザインマーケット、韓国デザインと世界トレンドを発信するミュージアムの4施設が入り、アートを感じられる場所として人気の施設です。
香港理工大学(香港)

香港にある公立大学、香港理工大学はアジア大学ランキングで日本の東大、京大、東工大、阪大、東北大に続く29位にランクインする、なかなかすごい大学です。そんな香港理工大学のキャンパスにはザハ氏がデザインした「ジョッキー・クラブ・イノベーション・タワー」があります。中では普通に授業が行われているようで、こんな建物でキャンパスライフが遅れるなんて、うらやましい限りですね。
BMWライプツィヒ工場(ドイツ)

旧東ドイツの都市ライプツィヒにあるBMWのビルを手がけたのもザハ氏。一見、ザハ氏のデザインにしては地味にも見えますが、驚くのは建物の中!

オフィスと工場が融合されたデザインで、頭上をベルトコンベアで車が流れていくという、驚きの設計になっています。車好きの社員にはたまらないオフィスでしょうね。
ラグジュアリー・アパートメント(アメリカ)

ニューヨークの中心地マンハッタンに作られたセレブ向けのアパートメント。11階建て37世帯が入居することができます。
住民のみが利用できる中庭やテラス、屋内プールやスパを完備する、最先端のアパートメントです。
ザハ氏の秀でたデザイン性を感じていただけたでしょうか。もう、新しい建築物が見られないのが残念でなりませんね。海外に多く存在するザハ氏デザインの建築物の数々。一般公開されている施設も多く存在しますから、一生に一度は見てみたいものです。
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