”子育て支援日本一”を掲げる大阪府池田市
大阪府の北部に位置する池田市は、市の政策に『子ども・子育て日本一、教育日本一』を掲げています。その言葉通り、これまで4月時点での待機児童数はゼロを達成してきました。
もともと、池田市が属する北摂地域はベッドタウンとして人気だったことに加えて、ニュータウンの開発や、「子育て日本一」という市政に賛同し引っ越してくる家族も増えたため、池田市は今年度初めて、春の時点での待機児童が100名ほどに上る見通しとなりました。
待機児童対策に保育所を緊急増設、その驚きの財源は・・・
池田市は緊急で2箇所の保育所の増設を決定し、また既存の保育所の定員を増やすなどの対策を打ち出しました。新設される保育所は夏頃の開園を予定しているため、少しの間我慢は必要になりますが、それでもこの対応の早さには驚きです。
そして、この緊急対策を打つために絞り出した財源に驚きが集まっているのです。それはなんと池田市職員の給与カット!!!
市長、副市長はそれぞれ20%、10%の給与カットになる他、一般社員でも2%の給与カットが実施されます。これにより捻出される約1億円を待機児童対策に充てるという、まさに身を削る政策を打ち出しました。
これには世論も真っ二つ
今、もっとも話題になっていることであり、さらに迅速な対応が求められる待機児童問題に、身を削る政策で先手を打った池田市の姿勢には「他の自治体も見習うべき」と評価する声が上がる一方で、家庭を養う一市民である市職員の給与をカットすることには否定的な声も上がっています。
そして、「財源がない自治体は給与カットせざるを得ないのか」「国は傍観者なのか」と待機児童問題が自治体に丸投げされている現状についても、疑問の声が上がっています。
舛添とは大違いだな
【待機児童】大阪池田市の神対応が都知事と比較され話題に(・∀・)「待機児童95人の為に市職員給与を1億削り、保育所新設」 – もえるあじあ(・∀・) https://t.co/YCO4gkWdQ3
— El Camino (@_El_Camino__) 2016年3月22日
立派。都市部の自治体は見習って欲しい⇒池田市職員の給料カット 保育施設設置の財源捻出 大阪:朝日新聞デジタル https://t.co/xhR4JRC76B
— 治部れんげ (@rengejibu) 2016年3月19日
子育て日本一を宣言し待機児童ゼロが続いていた池田市では、共働き育児世帯の転入が急増したらしい。経済学的には当然予想されること。職員の給与削減で予算を捻出しようとする市長の決断は評価すべきだが、これでまた育児世帯の転入が増えて給与の削減が続くと職員のインセンティブ低下に繋がる恐れ。
— Signor Okamuro (@Nero_GTO) 2016年3月19日
これ、そこでナンで職員給与削減なんだか。ほんまに財源は他になかったんか?それとも市民ウケ狙ったんか?
市職員は「公僕」だが「奴隷」ではないで?私人としては労働者であり、親であり、何より彼らも(池田市以外も含め)「市民」やで? https://t.co/xQ2PzZ8ZsK
— 姐さん (@KEIKO207) 2016年3月19日
池田市職員の給料カット 保育施設設置の財源捻出 大阪:朝日新聞デジタル https://t.co/Kmgde3kZWx 職員に負担をかけるのは本筋でない。公務員だって生活があり、子どもを育て、生活にお金がかかる。
— 稲本望 (@nosmokerider) 2016年3月20日
こういう“美談”は今回限りに。
恒久財源を考えないと、持続しない。
〜 給与削減分で保育所開設 大阪・池田、待機児童対策 https://t.co/1lyymRriFS
— 石川和男(政策アナリスト) (@kazuo_ishikawa) 2016年3月19日
池田市には他にもユニークな政策が
ところで、池田市が取り組んでいるのは待機児童問題ではありません。例えば子供の医療費は15歳になるまで「児童医療費助成」を受けることができ、窓口普段が月に2,500円を超えた場合は助成金を受け取ることができます。
その他にも第1子を含む出生児一人につき1万円の積立式定期預金通帳を贈呈するエンゼル祝品支給制度など、ユニークな政策を打ち出しています。
そんな池田市を応援するのにもってこいなのが「ふるさと納税」制度。そこにもユニークな返礼品が用意されています。大阪府池田市といえば、日清食品の本社があり、インスタントラーメンの発祥の地とされる場所です。そんな池田市では1万円の寄付でインスタントラーメンの詰め合わせをもらうことができます。

大阪らしい、ユニークな政策で勝負をかけている池田市。
職員の給与削減には賛否両論ありますが、子供たちと親世代を必死で支えようとしてくれている姿勢には頭が下がります。最近話題のどこかの知事さんにも見習ってほしいもんです!
1日も早く、この待機児童問題が解決され、「安心して子供を産み育てられる社会」へと変わってくれることを願うばかりです。
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