先日、第一子妊娠を出産した神戸蘭子さんや、今月出産予定の釈由美子さんが明かした病名、それが「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」です。
若い女性にも多いというこの病気は、いったいどういったもので、何が問題なのでしょうか。
若い人にも多い不妊原因「多嚢胞性卵巣症候群」
通常、女性は卵巣内で1つの卵子を育て、それが排卵期に卵管へ排卵されます。そこで精子と出会い、無事に受精・着床となれば晴れて妊娠が成立します。
しかし、卵巣内にたくさんの卵子を育ててしまう体質の人がいます。それが多嚢胞性卵巣症候群です。たくさんの卵子が育つと、一見妊娠の可能性が上がるように思いますがそれは大間違い。
卵子を育てるための栄養やエネルギーが多くの卵子へと分散されてしまうため、卵子が十分に育たず、きちんと排卵ができなくなってしまうのです。しかし、生理は定期的にある場合が多く、特に痛みも伴わないので自覚症状はゼロ。病院で検査するまで気付くことができないのです。
多嚢胞性卵巣症候群をカミングアウトした芸能人は他にも
神戸蘭子さん、釈由美子さんの他にも多嚢胞性卵巣症候群を告白した芸能人には山本モナさんや矢沢心さん、大和田美帆さんがいます。
山本さん、矢沢さんは2児のママ。大和田さんは昨年第一子をご出産されました。
このことから分かるように、多嚢胞性卵巣症候群は決して加齢に伴うものではないのです。

早期発見が治療の鍵
多嚢胞性卵巣症候群は自覚症状が少ないのが厄介な病気です。妊活を開始して「あれ?なかなかできないなぁ・・・」と思ったら、まずは病院へ行ってみましょう。
多嚢胞性卵巣症候群かどうかはエコー検査と血液検査でわかります。
排卵誘発剤をうまく使えば改善が見込める
多嚢胞性卵巣症候群と診断された場合、多くは排卵誘発剤の使用を勧められると思います。排卵誘発剤と聞くと「もっとたくさんの卵子が育っちゃうんじゃないの?」と思いがちだと思いますが、排卵誘発剤とは「きちんと排卵をさせるための薬」と理解してください。
卵子がたくさん育つことによって排卵がきちんとできていなかった多嚢胞性卵巣症候群の人は、排卵誘発剤の使用で育つ卵子を1つに減らし、理想的な排卵を促すことができるのです。
また、排卵誘発剤にも種類があり、効き目は優しいものから強めのものまでさまざま。自分の体にあった薬を使用すれば、副作用もほとんどありません。
この記事をSNSでシェア
この記事が気に入ったら いいね!しよう
最新記事をお届けします!
シェアランキング
新着記事