不妊治療の問題、それは医療行為として認められていないこと
年間4万人もの命が誕生している体外受精や顕微授精などの高度生殖医療は、未だに”医療”として認められていないのが現実です。
そのため、自由診療となり費用は全額自己負担。その費用も病院によって好きに決められるため、患者側は病院の言い値を払い続けるしかないのです。
EUでは保険診療として認められていたり、基本全額無料で受けられる国もあるのに対し、なぜ超少子高齢化の日本でこの分野が軽んじられているのでしょうか。
初回助成金30万円、それでも足りない治療費
2016年1月に可決された補正予算案で、体外受精や顕微授精などの高度生殖医療にかかる治療費の助成額が、初回に限り30万円に倍増されました。政府側は、これで「費用のほとんどをまかなえるはずだ」と説明し、出生率向上に弾みをつけたい考えのようです。
しかし、不妊治療を受けている患者たちからは、「助成金は本当に嬉しい。でも、全然足りない!!」という悲痛な叫び声が上がっています。
不妊治療を実際に受けた患者さんの、体験談まとめ
体外受精費用まとめ
(中略)
採卵~卒業まで
557,229円
今回の採卵では、50万円弱掛かりました。
体外受精の説明会では65万円程と聞いていたので、
次回は50万以上掛かるかも。はー。
心も体も金銭面も、全てにおいて大打撃
1周期でかかった合計金額は
372,140円やすい方なのかな?
誘発方法はクロミッドとHMG筋注射2回のみの低刺激でした。
初診から卒業まで、投薬、移植、培養など、全部を計算して
不妊治療にかかった金額は、
約250万でした!!!!そこから、不妊治療助成金や確定申告の医療費排除などを差し引くと、
約200万!!!!私の不妊治療は約200万でした。
32歳の私には200万は大きい金額です。
このお金は、OL時代に貯めた自分の貯金から捻出しました。
OL時代、そこそこ仕事頑張って良かったと思った反面、貯金はすっからかんに(汗)
それに、不妊治療を始めるにあたり、会社も退職しました。
急に休める環境では無かったので、、、。もし、不妊治療が保険適応になれば、2人目も治療頑張ろう!と思えますが、
現状では、なかなか金銭的に難しいですね。
前回の1回目の採卵(D11)
¥406,316今回2回目の採卵(D15)
¥437,882いずれも顕微授精の費用込みです
体外受精スタート~胚凍結までで、
¥481130でした。
移植入れたら50万こえるなー。
2回目体外受精の費用まとめをしておきたいと思います
(中略)
合計792,000円支払ってた…。
移植まだなのに \441,310 !!!
こんなにするの???
このように、実際に30万円で収まることは稀で、多くの方は+10万円、+20万円という金額を支払っているようです。
これには病院側の意図として、患者に最も負担のかかる”採卵”の回数を極力抑えるため、1度に卵子がたくさん取れるように排卵誘発剤を多量に使用した結果、薬剤費がかさんでいるものと考えられますが、政府の認識している治療の実態とはかなり乖離しているように思います。
治療のために仕事を辞めざるを得ない人も
不妊治療はお金がかかるだけでなく、スケジュール的にも頻繁に通院を余儀なくされることから、止むを得ず退職してしまう人も多いようです。
まもなく体外受精に向けての治療が始まって、私は仕事と通院を両立する自信を失いました。
治療の度に、
「○月○日に来てください」
「明後日来てください」
と言われ、自分の都合に合わせて通院することができないからです。
体外受精をするとなると頻繁にクリニックに通うので、私には仕事との両立は無理で、今辞めて良かったと思う。
そうじゃなかったら、仕事に追われて、気付いたらもう産めない年齢なっていた・・ってことになるところだった。
不妊治療の為に退職したことも書いて行こうと思います!
私は3月末で今いる会社を退職する予定です。仕事内容は大学時代からずっとやりたかったもので、うまく妊娠出来ていればそのまま続けたかったな~なんて思います。
本気で少子化対策するなら
女性の社会進出が進んだいま、不妊治療でなければ子供を授かることができない人が多いのが現実です。ですが現状のままでは治療を受ける側は精神的・体力的・経済的なトリプルパンチを受けることになります。
せめて、治療にかかる費用負担を軽減し、治療期間には特別休暇を使えるようにしたり、それを認める会社や上司・同僚の理解が求められます。
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