本格的にアーティスト活動を復帰させた宇多田ヒカル
昨年春に、約5年間の活動休止から復帰したシンガーソングライターの宇多田ヒカルさん。
9月には約8年半ぶりとなるアルバム『Fantôme』を発表し、なんと日本人女性ソロアーティストとして初のiTunes全米チャートの3位にランクイン、さらに世界10カ国で1位を獲得するなどの快挙を成し遂げました。

活動復帰後の現在も、イギリス・ロンドンを拠点に音楽活動を続けている宇多田さん。
もちろん、ロンドンでは2015年にイタリア人夫との間に授かった長男の育児もされていて、ツイッターでもその忙しい日々を呟くなど、母として奮闘する姿にも注目が集まっていますよね。
「子育てするならロンドン」そう語った理由とは…
10月20日に、自身がテーマソングを担当する報道番組「NEWS ZERO」(日本テレビ系)にて、メーンキャスターを務める村尾信尚さんとの対談の様子が放送された宇多田さん。

その中で、日本とロンドンの”子育て”に対する社会の雰囲気に違いがあることを語りました。
「ロンドンでの子育てはしやすいんですか?」と村尾さんに問われた宇多田さん。「日本での子育ての経験がないから私の認識が間違っているかもしれないけど…」と前置きを加えた上で、友人から聞いたという東京での子育ての話に驚愕したというエピソードを語りました。
「東京って、なんて子育てしにくそうなんだろうって、びっくりしてます」
「外で赤ちゃんが泣いてたらすごく嫌な顔をされるとか、ベビーカー持って乗り物に乗ると周りが全く協力してくれない上に”なんだよこんな時間に”みたいな視線をなげかけられたり、実際に嫌なことを言われたりってゆう体験談をけっこう聞くんですよね」
日本で暮らす友人からこういった話を聞き、とても驚いたという宇多田さん。
子育てを応援してくれないという日本の社会に、単純に疑問を抱いたといいます。
「赤ちゃんが生まれて国が成り立っていくのに。その赤ちゃんが将来自分の年金を払ってくれる人になるのに。なんでちょっと泣いてるくらいで嫌な気持ちになるんだろう…すごく不思議です。」
日本の現状をこう嘆いた宇多田さん。
一方のロンドンはというと…
「ロンドンで一番いいなと思ったのが、とにかくお母さんと赤ちゃんがそこら中にいるんです。そこそこ格式あるレストランで授乳しても嫌な顔一つされないんですよ。」
と、ロンドンが街全体に子育てを応援する雰囲気が漂った地であることを明かしました。
初めての育児をロンドンで行っている宇多田さんにとっては、長らく暮らした、住みよい国だったはずの日本がこんなにも子連れ親子に優しくない国だったなんて、きっと驚きだったことと思います。
母ならではの視点で語られた彼女の言葉に多くの賛同の声
子育てを応援する雰囲気のない日本の社会に、「すごく不思議」と率直な意見を述べた宇多田さん。
少ない言葉ながらも、ズバッと的を射た彼女の言葉に、ネット上には多くの賛同の声が上がっています。
宇多田ヒカルが東京ってなんて子育てしづらそうなんだろーって言っててその通りだと思った
— dattesouzyanai (@dattesouzyanai1) 2016年10月20日
宇多田ヒカルさん
ZERO出てて
そんときに日本は
子育てがしにくいって
話してたけど、
そんときに母が言ってたけど
日本人は、ってか日本
って本当に冷たいよね
元はすっごく良いところなのに
そういう人間が
潰してダメにしてる
って言ってた
まさにその通りだと思ったよ
— やすぴー (@jjfjivjk) 2016年10月20日
さっきzeroで宇多田ヒカルが喋ってたの見たんだけどなかなか共感出来る内容だった
東京では赤ちゃんがちょっと泣いてるくらいで嫌な顔したり文句言ったりしててなんて子育てしづらいんだろうって
本当そう思う
やっぱり日本人の性格や考えから改めていかないと駄目なんじゃない?
— 妖怪学校の萌丼さん@白猫 (@lightoftheogre) 2016年10月20日
宇多田ヒカルが日本の友達が、日本はなんて子育てがしにくい国なんだろう?
これを聞いて日本で子供が街で泣いて何で嫌な顔をされるんだろう?子供が自分達の年金を払うのに、子供が国を支えていくのに?
もっとも、これを聞いて大人は恥ずかしくないのか?#ニュースZERO#宇多田ヒカル
— 海ほたる (@2ZIYNsD6LOUBgcY) 2016年10月20日
きっと、母親にならなければ気づかなかったであろう、意外な日本とイギリスの違い。
こういった言葉を発する彼女を見ていると、約5年間の「人間活動」と題した活動休止によって、本当に身も心も深みを増した人間へと成長したんだな、と感じますよね。
保育料は激高なのに、ロンドンの方が子育てしやすい!?
では、ロンドンの子育て事情は一体どうなっているのでしょうか?
実は、イギリスには公立の保育園がなく、預けるのであれば私立一択になってしまうため、保育料がかなり高額で、しかも世帯の所得額に関係なく一定の保育料が課されるため保育園には「預けない、預けられない」という一般家庭が多く存在します。
それだけ聞くと、日本よりも子育ての環境は悪いようにも思えますが、逆に、保育園に預けられないからこそ、仕事を辞めて育児に専念したり、勤務日数を減らして保育園に通う日数を減らそうとするママが多いのだそうです。

そのため、宇多田さんが言っていたように街中に”お母さんと赤ちゃん”がいる環境が当たり前となり、そういった環境が子供を見守る社会の温かい目や、ふとした時にも手を差し伸べようという心遣いの意識を育んだと言われているそうです。
きっと、周りにベビーカーを押したお母さんたちがたくさんいることは、異国の地で育児に励む宇多田さんにとっても心強いものになっていることでしょうね。
日本を世界から羨まれるような国に
イギリスで生活しているからこそ、日本の問題点に気づくことができたという宇多田さん。こういった生の声にはとっても重みがありますよね。
日本が海外から羨まれるような”育児しやすい国”に変わっていってほしいと強く願います。
これからも、海外で生活しているからこそ気づいたことなど、たくさん報告してほしいですよね。母として、歌手としての宇多田さんの今後の活躍にも期待しています。
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