メキシコで大規模デモが発生
先日、メキシコのグアナファト州で1万1,000人規模という、大規模なデモが行われました。
彼らが行動を起こした理由はズバリ、”同性婚反対”。
実はメキシコでは、現在大統領を務めるエンリケ大統領の改革案の一つに全州での同性婚合法化が組み込まれており、政府がその準備を着々と進めている状況にあります。
これまで首都メキシコ市を含めた8州のみが同性婚を合法としていましたが、エンリケ大統領は「結婚の平等を推進する」として32州全てでの同性婚の合法化に踏み切ろうとしているのです。
アメリカやカナダ、フランス、イギリス、オランダなど次々と同性婚を合法化するという流れがある昨今、メキシコでも結婚に対する裾野を広げようとする動きがあっても何ら不思議ではありませんが、実はメキシコ人は敬虔なキリスト教徒がそのほとんどを占めています。
そのため、神が禁じたとされる同性婚に対する反発は諸外国を上回るものがあるのです。
そんなメキシコで、いきなり全州同性婚合法化を推し進めれば反対派が声をあげるのも当然のこと。そして今月10日、1万1,000人規模という大規模なデモが起こってしまったのです。
そんなデモ隊に立ち向かった一人の少年
1万人を超える賛同者が集い大成功となったデモでしたが、なんと、この大軍勢に若干12歳の少年が一人立ち向かうという出来事が起こりました。

パトカーに先導されるデモ隊にたった一人で立ち向かった少年。
彼は後にインタビューしたジャーナリストに「僕のおじさんはゲイなんだ。おじさんが嫌われるのは嫌だから。」と答えたといいます。
写真を見たところ、穏やかなデモだったようにも見えますが、反対派の人間がデモを邪魔したとあれば、そのことがきっかけで集団が暴徒化したりすることも考えられます。
そんな状況にもかかわらず、大好きなおじさんのために命がけで立ち向かった少年。少年の身元は明らかにされていませんが、ジャーナリストのSNSをきっかけに瞬く間に拡散された彼の勇気ある行動には、世界中から賞賛の声が集まっています。
デモに立ち向かう子供の姿は他にも
メキシコで大人顔負けの家族愛と勇気を見せた少年には驚きと感動を覚えますが、彼のように大人にも堂々と立ち向かう子供の姿は他にも確認されています。
昨年、同性婚や同性愛を嫌う”ホモフォビア”たちによるパレードが行われていたアメリカ・オハイオ州。「同性愛は神に背く」「地獄に落ちろ」などと叫びながら抗議運動を行っていた集団に、突如7歳の少女ジーアちゃんが同性愛賛成を意味するレインボーの旗を掲げて立ち向かったのです!

体の大きさが倍ほどもある男性に、臆することなく立ち向かったジーアちゃん。

すると、彼女の勇気ある行動に賛同する観衆たちが次々にジーアちゃんの元に駆け寄りハイタッチをしたり拍手を送ったりしだしたのです。

大人たちが束になっても、小さな英雄の勇気には叶わなかったようですね。
この行動を収めた動画はこれまでに850万回以上再生され、世界各国から彼女の行動を賞賛するコメントが寄せられています。
子供たちの勇気ある行動が未来を変えるかもしれない
同性愛や同性婚に反対する大人たちが未だに多い中、実はこれらの考えに柔軟な考え方を示しているのが子供たちの世代なんです。
小さい頃からこういった議論を目にしているせいもあるのでしょうか、「誰もが愛する人と結ばれる権利がある」と堂々と意見を述べる子供たちが多いことには驚く人も多いと思います。
今、世界が注目する人権問題の一つでもあるLGBT(性的マイノリティ)や同性婚と言った問題、これから世界中でさらに議論が活発化していくことが考えられますが、未来を担う子供たちの勇気ある行動を見ると、世界中に同性愛や同性婚といった認識が広がり、誰もが愛する人と結ばれることが現実のものになる日もそう遠い未来では無いように感じますね。
群衆の数にも、声の大きさにも、権力にも負けない、彼らの行動には胸を打たれました。
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