大好きなパパが病に…
中国に住むソウ・インホウ君。
彼の大好きな父親、ライさんは急性混合型白血病という病に見舞われ、化学療法による治療を余儀なくされています。

まだ体力があり、元気だった頃の父に肩車されているインホウ君。
こんなに若く、元気そうな父親が、まさか突然病に倒れるなんて、まだ8歳のインホウ君にはとても受け入れ難い出来事だったことと思います。
骨髄バンクに望みを託すも、適合ドナーは見つからず…
長らく抗がん剤による化学療法を続けてきたライさんですが、白血病は化学療法で寛解させるのは難しい病。
ライさんも、化学療法での治療には限界を感じ、骨髄移植に最後の望みを託し「骨髄バンク」へ患者登録します。

しかし、適合条件が非常に厳しいことで知られる骨髄ドナー。
ライさんも、骨髄バンクでは適合ドナーを見つけることができず、ひどく落胆したといいます。
その確率は数万分の一!唯一見つかったドナーというのが…
骨髄バンクでドナーを得ることができず、生きる望みを絶たれたかのように思われたライさんでしたが、彼の前に世界で唯一、白血球型が適合したドナーが現れます。
そのドナーというのが、愛息子のインホウ君でした。

親子間ですら、白血球型が一致する確率は数万分の一と言われている中、たった一人の息子と白血球型が一致したと知った時のライさんや家族の喜びといったら、相当のものだったはずです。
すぐさま父親への骨髄提供を申し出たというインホウ君でしたが、彼にはドナーになれない大きな壁が存在していたのです。というのも…
8歳という幼すぎる体
せっかく白血球型が一致したにもかかわらず、インホウ君は”体が小さいから”という理由で骨髄提供を拒否されてしまいます。
というのも、まだ8歳のインホウ君の体重は35kg。しかし、患者となる父親の体重は彼の倍以上です。そのため、父親に提供できるだけの十分な骨髄液を確保することが難しく、またインホウ君の肉体的なダメージもかなりのものに上ると考えられたため、この申し出は退けられることになってしまったのです。
どうしても父を助けたい!彼がとった驚きの行動とは!?
思わぬ障壁により、父親のドナーとなることを断られてしまったインホウ君ですが、どうしても諦めきれなかった彼は、なんとかして自分の体を大きくしようと考えます。

その日から、食べる量を増やし、食事の回数を増やし、とにかく体を大きくするために努力できることの全てを尽くしたというインホウ君。
満腹を超えるまで、無理な量を食べ続けることはもはや苦痛でしかありませんが、彼は「もう少し食べれば、お父さんを助けられる」とその食生活を続けたのだそうです。
そしてなんと1ヶ月後には…
自身の体を大きくしようと計画してからたった1ヶ月で、なんと彼は体重を10kg以上も増やすことに成功します。
そして、骨髄提供が可能になる45kgをなんとかクリアしたインホウ君は、念願だった父親のドナーになることが許されたのです。

たった1ヶ月で体重を1.3倍へと増やしたインホウ君。これだけ急激に体を変化させることは並大抵の努力ではなかったはずです。
なんとかして父を救いたいという彼の強い思いが、この無理難題を実現させたのでしょうね。
骨髄移植は無事成功、インホウ君に中国全土から賞賛の声
今年7月、ついに骨髄移植を行うことができたライさん。現在は拒絶反応などもあり無菌室での治療を続けているそうですが、その症状は明らかに快方へ向かっているとのことです。
文字通り体を張って父の命を救ったインホウ君には、中国全土から「最高の孝行息子」と賞賛の声が上がっているそうです。
8歳の子供を奮い立たせた「愛する家族を救いたい」という強い思いに、涙せずにはいられません。
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