28年ぶりの復活!成人映画の代名詞「日活ロマンポルノ」とは
成人映画を指す言葉として広く使われている「日活ロマンポルノ」は映画製作会社である日活が1971年に始めた成人映画レーベルです。ロマンポルノとするには「10分に1回絡みシーンを作ること、上映時間は70分程度」という簡単なルールさえ守れていればOKだったため、同社がレーベルを終了する1988年までの17年間で実に1,100本もの作品が世に送り出されました。
それと同時に、多くの女優や若い才能を持った監督たちの育成にも成功し、映画「おくりびと」や「天地明察」などで監督を務めた滝田洋二郎さんや、「それでもボクはやってない」「舞妓はレディ」などの監督を務めた周防正行さんも、実は日活で監督としての才能を見出された人たちなんです。

そんな日活ロマンポルノが今年、45周年を記念した『ロマンポルノリブートプロジェクト』を発動。そのプロジェクトの一環として、約28年ぶりとなる完全オリジナルのロマンポルノ作品を公開することが発表されました。
そしてつい先日、監督と主演女優、作品名が明らかになりました。
監督を務めるのは、あの”ホラーの巨匠”!?
今回、28年ぶりに復活する「日活ロマンポルノ」のメガホンをとることが発表されたのはなんと、ジャパニーズホラーの恐怖観を世界に知らしめた映画「リング」シリーズ監督の中田秀夫さん!

今回がロマンポルノ作品初監督となる中田監督、実は日活で助監督としてロマンポルノの撮影に携わるも、監督デビューする前に日活のロマンポルノ作成が終了してしまったという過去を持ちます。
今回の復活作品でメガホンをとることは、中田監督にとっても悲願だったようです。
学生時代からロマンポルノの自由で反体制的な雰囲気に憧れがあり、私も監督するために日活に入社しましたが、監督になる直前に制作が途絶えてしまいました。そのため、今回オファーを受け、30年越しの想いを遂げられるという喜びで参加しました。
さらに、作品は女性同士の純愛を描く”レズビアンもの”であること、そして作品名が『ホワイトリリー』となることも発表され、ホラー作品のイメージしかない中田監督が描くレズビアン映画とは一体どういうものなのか、と早くも注目を集めています。
そして、今作品で主演を務めるのが・・・
企画段階から早くも話題になっていた今回の『ロマンポルノリブートプロジェクト』。やはり一番の注目とも言うべきは誰が主演を務めるのか、ですよね。
そんな28年ぶりの復活に注目が集まる同作品の主演に抜擢されたのは・・・
女優の飛鳥凛さん!

ドラマ「仮面ライダーW」への出演で一躍有名となった飛鳥さんは大阪府出身の25歳。舞台やドラマに出演し、着々とその実力をつけつつある、注目の若手女優です。
中田監督は、オーディションで飛鳥さんを一目見たときから「主演はこの子しかいない!」と強く感じたほど、ビビビッとくるものがあったそうです。

どこか清貧な奥ゆかしさを感じさせる、端正な顔立ちが魅力的ですね。
この『ホワイトリリー』の主演に選んで頂いたことはとても光栄でしたし、自分の中でもまさに”挑戦”となる作品でした。中田監督は常に丁寧で細やかで穏やかで、撮影に臨む自分の支えとなって頂きました。
初のレズビアン役、初のラブシーンと戸惑うことも多かったそうですが、「自分への挑戦」と銘打って見事に演じ切ったそうです。
『ホワイトリリー』のストーリーは?

飛鳥さんが体当たりで演技に挑んだ、注目の作品『ホワイトリリー』。
その作品概要は
傷ついた過去を慰めあうように寄り添い生きてきた二人の女・はるかと登紀子。彼女たちの秘密に踏み込んできた男・悟によって、それぞれの愛が暴走をはじめるー。
とのこと。
現代の成人映画らしく、同性愛にも果敢に切り込んだ作品内容には期待が膨らみますね。
女性にこそ見てほしい!

今回の出演発表にあたって、「是非女性に観ていただきたい」と語った飛鳥さん。
男女のラブシーンでは表現できないような、感情的な繋がりを表現することに力を注いだということで、その上品なエロスの世界は女性でも楽しめる内容となっているようです。
この作品の雰囲気や世界観は、どこか懐かしく、女性ならではの機微を描いた作品なので、是非女性のお客様にも沢山観て頂きたいと思います。
飛鳥さんのコメントより
テーマをレズビアンにしたのは、物理的な到達点を目指す男女の交わりではなく、エモーショナルな交わり合いを描く女性同士のラブシーンのほうが美しく耽美的に撮ることができるだろうと考えたからです。
中田監督のコメントより
公開は今冬予定!
すでに撮影は終えている同作品ですが、公開は冬ごろを目指しているとのことです。
かつての日活ロマンポルノを知る世代には”懐かしく”、知らない世代には”どこか新しさを感じさせる”という今回のリブート作品。
これから公開に向けて、さらに熱気が高まっていきそうな予感です。
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