アメリカ、ミネソタ州ファイルコン・ハイツで7月7日、黒人男性が白人警官に射殺されるという痛たましい事件が起こりました。
被害者の男性はフィランド・キャスティルさん、婚約者の女性と、その女性の子供と一緒に買い物に来た帰り道での出来事でした。
乗っていた車のテールランプが故障しているという、交通違反の疑いで警官に止められた彼、IDと運転免許証の提出を求められたため、ポケットに手を伸ばしたところを警官に複数回撃たれ、命を落とすことになってしまいました。

警官の暴挙に、同乗していた女性は・・・

こちらの女性、被害者男性と婚約中だったダイアモンド・レイノルズさんです。
突然恋人を撃たれた彼女は、泣き崩れるでもなく、なんと直後からスマートフォンを手に、その様子をフェイスブックにライブ配信し始めたのです。
彼女の映像に映されていた現場とは・・・
「何が起きているか見ていて」という彼女の言葉から始まるその映像には、シャツを大量の血に染め、運転席で意識朦朧としているキャスティルさんの姿と、なおも「手をあげろ!」と叫びながら銃口を彼に向けている警官の姿が・・・。
背後にはダイアモンドさんの子供の怯えたような声も聞こえています。
しばらくすると、ダイアモンドさんも警察により車から降ろされてしまうため、そこから映像は音声のみへと切り替わってしまいます・・・。
なぜ、彼女はそんな行動に出たのか?
恋人が射殺されるというショッキングな現場で、なぜそんな行動をとろうと思ったのか、彼女が報道陣に語ったその理由には、あまりにも根深いアメリカの闇に対する彼女の思いが秘められていました。

報道陣に、事件の様子を語るダイヤモンドさん。
涙ながらに、「彼は法を犯したこともない、本当にいい人でした」と、亡くなった恋人への思いをめぐらせました。
なぜ彼は殺されなければならなかったのか・・・
警官の言う通りに行動したのに、執拗に4発も撃たれて命を落とした被害者男性。
これまでにも白人警官に黒人が撃たれるという被害が多発しているアメリカですが、警官が起こした事件の場合、その当事者、第一発見者、第一通報者がその警官本人になるため、真実が明らかにはされないまま処理されてしまうということが当たり前のように繰り返されてきました。
そのため、一人でも多くの人に動画を拡散させ、「何が起きたのか、なぜ彼が殺されなければならなかったのかを見て欲しかった・・・。正義を望みます。」と語り、恋人を射殺した警官を殺人罪に問うことを訴えました。
彼女の思惑通り、この動画はたちまち拡散、再生回数はこれまでに380万回を超え、アメリカ社会が抱える闇を明るみにすることとなりました。
警察には非難の声が殺到
この動画を受け、地元警察には非難の声が殺到しているとのことです。
銃社会アメリカが抱える問題、そして根深くはびこる人種差別の問題にも一石を投じる行動となった彼女には、多くの賞賛の声や応援のメッセージが寄せられています。
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